二〇二四年 芒種(2024-0605)

アニメ映画ラッシュ

2024年5月後半から6月上旬にかけて、たくさんのアニメ映画が上映された。メジャーなアニメ映画であれば、多くのシネコンで上映してくれる。だがマイナーなアニメ映画になると、一部のシネコンでのみの上映にとどまり、場合によってはミニシアター限定の上映の場合がある。だから「アニメ映画遠征」ということで、横浜や都心部に赴くことがしょっちゅうあるのだ。

僕が、この2週間で視聴したアニメ映画は以下の通りだ。

  • トラペジウム
  • コードギアス 奪還のロゼ
  • デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション
  • 劇場版 ウマ娘 プリディーダービー 新時代の扉
  • i☆Ris the Movie -Full Energy!!-
  • 好きでも嫌いなあまのじゃく

いずれもTVアニメとは比較にならないぐらいに品質が高く、特に『劇場版ウマ娘』の品質の高さには驚いた。映画館での視聴を想定した映像と音響なので、ストリーミングを待つのではなく、いち早く映画館で視聴することを強くおすすめする。

超絶久しぶりのソシャゲ

2024年5月下旬、超絶久しぶりにソシャゲを入れて、現在、絶賛プレイ中である。タイトルは『ヘブンバーンズレッド(通称:ヘブバン)』だ。

『ヘブバン』は、数多くの泣きゲーを提供し続けてきたKeyが制作するソシャゲで、メインシナリオと音楽は、Keyを代表するクリエイターである麻枝准が担当する。リリース当初から僕も注目していたけど「ソシャゲは時間を取られる」という理由で『ヘブバン』のプレイは見送り続けてきた。だが2024年に開催されるアニサマで、作中に登場するバンド・She is Legendが出演するということで、ついに『ヘブバン』をプレイすることにしたのである。

僕は以前より、スマホに適したゲームは、タッチスクリーンを活かしたノベルゲーム(と音楽ゲーム)だと考えていた。その代表例が『ラブライブ!』や『アイマス』で、これにユーザーの欲求を煽るガチャ機能を組み合わせることで収益を出していくのが、現代のソシャゲビジネスの典型例である。そして、ユーザーが気持ちよくガチャを回せるように、極めて優秀なエンジニア、デザイナーがUIデザインを構築する。『ヘブバン』も、非常に優れたUIとゲームシステムになっていて、僕も思わずサクッと3000円ほど課金しそうになった。

また、ゲームは基本的に「グラフィック」と「ゲームシステム」と「ストーリー」によって満足度が決まる。このうち、グラフィックに関しては、やはり据え置きゲームの方が有利で、ゲームシステムに関しても、ボタンやキーボードがなく、代わりに大画面のタッチディスプレイが搭載されていることから、自然と「音楽ゲーム」や「パズルゲーム」に偏り、もしくはシンプルなゲーム性になる。一方で「ストーリー」に関しては、IPが全てを決定づける。『ラブライブ!』はもちろんのこと、最近はアニメ作品のソシャゲ化が盛んで、ソシャゲで得た収益をきっかけに(プロモーションツールとしての)アニメを制作するケースが増えているほどだ。

そして『ヘブバン』なのだが、ソシャゲに最適な「ノベルゲーム」と「シンプルなRPG」となっており、リリース年が2022年と後発であることから、既にグラフィック性能が向上しているiPhone13をベースに開発しているため、少なくともNintendo Switchぐらいのグラフィックは確保している。そのうえで、Key×麻枝准というゲーム界屈指のクリエイターが集結していることで、素晴らしい世界観を構築することに成功しているのだ。それどころか、オプションとして音楽ゲームやストラテジーゲームも搭載するようになっている。僕が思うに『ヘブバン』は最強のソシャゲなのだ。

AIがもたらす垂直統合

2023年になってChatGPTなどの生成AIが注目されるようになり、「仕事を失う人が続出する」という言説が広まるようになった。たしかに、AIの登場により、99%の人は、仕事を失うことになると僕は考える。このような時代では「AIを使いこなす人間」が活躍できるようになるのは間違いないが、では具体的に、どのようにしてAIを使いこなすべきなのか。ここで多くの人が路頭に迷っているように思う。

僕が思うに、AIが「働き方」にもたらす最大の変化は、垂直統合だ。つまり、すべての業務を1人(+AI)でこなせるようになる。例えば映画制作だったら、企画も撮影も編集も音楽制作もマーケティングも、全て1人で実践できるようになるのだ。実際、今でも映画制作でAIがガンガン活用されている。企画段階ではChatGPTに壁打ちして、撮影はAI操作によるドローンを用いる。編集ではAIを用いたカラグレが可能になっており、音楽制作も、つい最近発表されたLogic ProのSession Playerなどを活用することで、大幅な工数削減が見込める。マーケティングに関しては、Prime Videoに作品をアップロードしておけば、あとはAmazonの優れたAIレコメンドエンジンが、ユーザーに作品をプッシュしてくれる。

フリーランスとしての僕が、現在、目指しているのが「すべてのメディアでクリエイティビティを発揮する」という働き方である。今は文章だけだけど、これからは写真・映像・音楽・イラスト・3DCG・Webサイトなどのメディアでクリエイティビティを発揮できるようにしたい。この考えに至ったのが数年前で、実際に「すべてのメディアでクリエイティビティを発揮する」までには最低でも15年かかると思っていたが、生成AIなどのテクノロジーが登場したことで「おそらく20代までに間に合うのではないか」と考えるようになった。

今後、僕はこのWebサイトで写真と映像を発表する予定で、その第一弾が「GREEN YOKOHAMA」である。そして音楽について、今、僕の頭の中にあるのは「二十四節気」をテーマにしたアンビエントミュージックアルバムの制作だ。芒種、立夏、冬至などの二十四節気でそれぞれ1曲作るから、24曲作ることになる。これらを実績にしながら仕事を取り、それと同時並行で、営業と作品作りに徹する。日本にいる間は、このループをひたすら回す予定である。