二〇二四年 穀雨(2024-0419)

物件撮影屋

物件撮影屋というサービスをスタートした。これは、その名の通り、物件撮影代行を提供するサービスであり、僕にとってはじめての撮影業だ。フォトグラファーというやつである。

まさか僕が物件撮影業を始めるとは……。少なくとも僕自身、去年の段階では全く予想できなかった。

しかし、これは必然だったのかもしれない。というのも、生成AIの登場で、明らかにライターの仕事が減っているからだ。正確に言えば、ライターの需要が減っているというより、企業がウェブメディア運営に資本を投下しなくなった。おそらくChatGPTの登場によりGoogleからの検索流入が見込めなくなると予想しているんだと思う。それは全く間違っていない判断だ。

そして僕は、その未来を見越して、去年10月のタイミングで、フルサイズセンサー搭載のミラーレスカメラを購入したのだ。この判断は、間違っていなかった。撮影業は、実際に現地に赴いて撮影する必要があることから、当分はAIに代替されない。

おそらく、撮影業は営業が勝負所になってくるので、ガンガン頑張りたいと思う。

音声入力について

最近、僕のライフスタイルが劇的に変化した。その理由は音声入力にある。

iOS 16により、音声入力の精度とユーザインターフェースが改善されたことで、iPhoneの音声入力を用いた執筆が現実的になってきた。事実、この記事も音声入力で執筆しているし、別名義でやっているブログや、Kindleの執筆まで、全てが歩きながらの音声入力だ。

実際、キーボード入力よりも、音声入力の方が執筆速度が早い。一般的に、10分間のスピーチでは3000文字の文量が必要とされる。ということは、10分間に3000文字は執筆できるわけで、これは実に驚異的なスピードだ。僕の平均執筆速度は1時間あたり3000文字から4000文字くらいだから、キーボード入力から音声入力に切り替えるだけで、生産性が5倍ということになる。もちろん音声入力は精度が完璧ではないので、あとで校正する必要があるけど、それを差し引いても、十分に高い生産性を担保できる。

音声入力で執筆できるようになると、まずパソコンがほとんど必要なくなる。それに加えてデスクやベンチも必要ない。この文章も、自宅から最寄り駅までを歩きながらで執筆している。最近は撮影で街中に赴くことがあり、駅から撮影地まで15分から20分ほど歩くことがあるけど、その際も音声入力で執筆に勤しんでいる。

だから、執筆系の仕事のために、コワーキングスペースを契約したり、カフェに入ったり、街中のベンチに座ったりする必要がなくなる。例えば、カメラマンとして各地を赴きながら、そこで発生する散歩の時間に、執筆の仕事を差し込めばいい。

歩きながら執筆できるという事は、運動不足も同時に解消されるというわけで、ここ最近は、ジムを契約する必要性さえ、ちょっと懐疑的に思えてきた。もちろんウエイトトレーニングは必要だけど、健康維持が目的であれば、歩きながらの執筆で充分だ。

とは言え、音声入力は万能ではない。例えばウェブライターの仕事の場合、別画面で情報ソースを見ながら執筆する必要があるので、画面を見る必要がある。また、横浜市にある森で、パシャパシャ写真を撮りながら執筆活動しようと実験してみたんだけど、どうもこれはうまくいかない。おそらく、自然や町中に潜むワンカットを探す作業と、執筆作業では、脳の使い方が違うんだと思う。いいカットを探す作業は注意散漫の状態で、執筆作業は深く集中する状態が求められる。だから、さすがに、歩きながらの写真撮影からの執筆は、無理がある。撮影地までの移動時間の中での執筆が限界だ。

まあ今後は、ウェブライターの仕事も音声入力でこなしていきたいと思う。

2024年春アニメ

2024年春アニメが放送され始めたので、ここら辺で個人的に気に入っているアニメを紹介しようと思う。

一時期、僕は1クールに30作品から40作品視聴していたけど、今、そんな時間はない。ということで、ある程度目ぼしい作品をピックアップしてから視聴するようにしている。

続編アニメであれば、やはり『ユーフォ3期』が最高だった。『無職転生』や『魔法科』や『鬼滅の刃』や『ヒロアカ』みたいなビッグタイトルもいいんだろうけど、やはり『ユーフォ3期』は一つ飛び抜けている感じがある。これでもう『ユーフォ』が終わってしまうという悲しみがある一方で、京アニが次にどんな作品を手がけるのかが純粋に気になる。

新作アニメだと、2024年春は実に豊作だが、個人的に気に入っているのは『終末トレインどこへいく?』だ。水島努監督の個性がガンガン発揮されていて、アニメーション表現が素晴らしいし、水島努監督自身が音響監督も担当していることもあり、セリフのテンポ感にもこだわりを感じさせられる。

また、メッセージ性も素晴らしい。メッセージ性と言われると『夜のクラゲは泳げない』もいいけど、こちらは個人的にちょっと古いと感じる。現代的だけど、未来は感じない。一方で『終末トレインどこへいく?』は、未来を感じさせる。この作品が、はたしてどこに向かっていくかは未知数だが、移動速度と通信速度が早くなるにつれて、社会構造が劇的に変化する点を、アニメーションを用いて、コミカルに描いている作品は類を見ない。

ということで『ユーフォ』と『終末トレインどこへいく?』は、とてもおすすめです!