『ゼロ・トゥ・ワン』ピーターティール

ピーター・ティールの『ゼロ・トゥ・ワン』を読んでみた。

ピーター・ティールといえば、シリコンバレー屈指の起業家および投資家だ。

本書はスタートアップ起業のバイブルみたいなもので、いかに0→1を成功させるかについて書かれている。

起業で成功するには、人と違う考え方を持つことが必要だが、ここで重要になるのが長期的な視点だ。大抵の場合、視点が未来に近づくほど、人と違う考え方になることが多い。例えば、「AIが人間を代替する」という話について、曖昧に考えている。しかし重要なのは、楽観的にせよ悲観的にせよ、明確に未来を捉えることだ。そうすれば、人とは違った考え方を持てるようになる。そして未来から逆算する形で計画を組むことで、そこからスタートアップ起業を始められる。

また、ピーター・ティールのスタートアップ起業の考え方がまとめられた「ティールの法則」は、とても興味深かった。

  • 最も重要なのは「誰と始めるか」
  • 取締役会は最小限にすべき(おすすめは3人)
  • スタートアップに関わる全ての人間はフルタイムである必要がある
  • CEOの給料は少なければ少ないほどいい

それと、個人的に気になったのはマーケティング手段だ。

このような形で、ターゲットによって有効なマーケティング手段が変わる。例えば、コンプレックス・セールスは営業マンがいない方が上手くいく。なぜなら、これほどの高額案件になるとCEOから話を聞きたくなるからだ。

逆に単価の低い商品は、営業マンを使うのはもったいないので、広告や口コミを利用して、事業を拡大する必要がある。

そしてここが重要なのだが、ピーター・ティール曰く、中小企業をターゲットにする場合は、デッドゾーンに区分されており、ここはあらゆるマーケティング手段が通用しないらしい。

だからスタートアップは、個人向けか大企業向けに振り切った方が、事業を拡大させやすい。