二〇二四年 小満(2024-0520)

M4チップ搭載のiPad Pro

2024年5月上旬、Appleの新製品発表会で、M4チップ搭載のiPad Proが発表された。今回の発表で僕が注目したのは、やはり新ディスプレイとM4チップだ。

今回のiPad Proから搭載されたUltra Retina XDRディスプレイは、ついに有機ELが搭載されたということで、ピーク輝度1600ニトを達成。コントラスト比は2,000,000:1にまでなった。これでより上質な映像体験を楽しめるようになるだけでなく、全体としての軽量化にも成功した。

そして今回のビッグニュースであるM4チップだが、主にディスプレイとAIのパフォーマンスを引き出す性能となっており、M3チップと変わらず3μmプロセスのチップだ。特にAIのパフォーマンスについては、1秒間に約38兆回の演算が可能とのこと。とある記事で、MicrosoftのAIアシスタントサービス「Copilot」をローカルで動かすには、1秒間に約40兆回の演算が必要とのことだ。ということは1秒間に38兆回の演算ということは、生成AIをローカルで動かせる基盤が整っているということであり、6月のWWDCで生成AIサービスが登場する可能性が高まる。

脱・PCの流れ

現在、僕としてはiPad Proの購入は見送りで、というのも11インチか13インチかで悩んでいるからだ。6月のWWDCで登場するであろうiPad OS次第で、サイズを決めようと思うけど、現状としては11インチが濃厚だ。

僕が思うに、今回のM4チップ搭載のiPad Proの登場で、脱・MacBookの流れが本格化した。

文章作成は音声入力で十分で、今回の新製品発表会で登場したFinal Cut Pro2とLogic Pro2があれば、音楽制作と映像編集もiPadだけで完結しそうだ。特にM4チップの搭載で、生成AIのシームレスな利用が想定され、実際にLogic Pro2にはSession Playerという強力なAI演奏ツールが追加された。

こうなるとラップトップどころかデスクトップも必要なく、ショルダーバッグで持ち運べる程度のタブレット端末で、全ての仕事が完結する可能性が出てくる。こうなると、コワーキングスペースやカフェで仕事するのは「昔」のことで、もっと自由に、色々な場所で働けるようになる。

iPad Proに限らず、新しいハードやソフトウェアが登場したら、その度にライフスタイルそのものの進化を検討しなければならない。今回のM4チップ搭載のiPad Proは、イノベーターの働き方を大きく変えそうな気がする。

季節の変わり目とソバーキュリアス

立夏に入ってすぐの頃(つまりGW終わり)、久しぶりに風邪をひいた。前に風邪をひいたときを遡ると、立冬ということで、つまり季節の変わり目で風邪をひいたということになる。こういうとき、僕は葛根湯を飲む。実際、葛根湯の効き目は抜群で、1度服用するととてつもない悪夢に苛まれるけど、その1発で風邪が治る。その代わり、咳が長引くことが多く、それで仕事と私事の効率が悪くなる。

同じく、つい最近、久しぶりにお酒に溺れた。現状として、お酒が僕の人生を好転させたことは1度もない。たしかにその場は楽しいが、それが未来に繋がることはほとんどなく、であればもっと違う時間の使い方があるはずだ。

お酒が飲める人が、あえてお酒を飲まないムーブメントであるソバーキュリアスが、世界中の若者で流行しているが、僕もそれに乗っかっておこうと思う。

理解あるものは、理屈でも感覚でも既に気づいている。夜の過ごし方が、未来を決めるのだと。お金の問題も異性の問題も、いずれも夜の出来事に起因する。今は日本が相対的に安くなっているけれど、もし本気でライフコストを抑えたいのであれば、電気代が発生する夜での活動を抑え、もっと朝に生きるべきだ。

だから結果として、太陽のリズムに従順になるアウトドアが流行り、それに伴いドリンクも「お酒」ではなく「コーヒー」や「お茶」になる。そう言えば最近、僕はハーブティーと炭酸水を常飲するようになった。多分、お酒の代わりだと思う。