『コトラーのマーケティング3.0』フィリップ・コトラー

『コトラーのマーケティング3.0』を読んでみた。

現在、マーケティングの歴史は1.0から6.0まであるとコトラーは指摘するが、そのうちのマーケティング3.0を解説したのが本書だ。

SNSが普及する社会では、様々な消費者が自由に発言することが可能になる。そのため、企業がブランドを直接コントロールするのは不可能になった。企業は「消費者がブランドを作る」という前提に立ち、価値主導型のマーケティング戦略を構築する必要がある。そしてコトラーは「マーケティング3.0」は協働マーケティング、文化マーケティング、スピリチュアルマーケティングの3つで構成されるとした。

マーケティングの基本は「理屈」ではなく「感情」であることは、マーケティングに携わる者なら誰もが理解しているが、マーケティング3.0の時代では、企業はより崇高に位置付けられるため、消費者の参加を促し、全人類的なポジションを構築する必要がある。

感情だけでなく精神まで満足させる必要があるのだ。その最も典型的な例がSDGsビジネスだし、ヴィーガンなんかもマーケティング3.0に該当するかもしれない。

しかしここで気をつけたいのは、これはあくまでもマーケティング3.0であって、一昔前のマーケティング理論なのである。

僕は、これから訪れる6.0を文脈として理解するために、3.0を読み始めたに過ぎない。ここ1週間はコトラーと一緒にマーケティングについて深く考えていきたいと思う。