『嫌われる勇気』岸見一朗、古賀史健 ★★★

岸見一朗と古賀史健の共著『嫌われる勇気』を読んでみた。

本書を読んでいて気になったキーワードは、以下の通り。

  • 劣等コンプレックス
  • 課題の分離
  • 褒めてはいけない
  • 可能性の中に生きているうちは、変わることなどできない
  • ニーバーの祈り

個人的に気になったのは、ニーバーの祈りだ。

神よ、願わくばわたしに、変えることのできない物事を受け入れる落ち着きと、変えることのできる物事を変える勇気と、その違いを常に見分ける知恵とをさずけたまえ

この一節を、僕は『きみの色』というアニメ映画で出会ったのだけど、それがここで繋がった。

アドラー心理学で重要なのは「いま、ここ」に嘘をつかないということだ。時間は、過去から未来に流れるものではなく、未来から過去に流れるものである。そのために、人は目的によって、今この瞬間の行動や生き方が変わるのだ。

そしてアドラー心理学は「個人心理学」とも言われている通り、対人関係さえなんとかすれば、ほとんどの悩みが解決すると述べている。そこで重要になるのが、課題の分離だ。

人々は、他者の課題を解決しようとするから、何も上手くいかない。変えられるのは、自分自身の課題だけなのである。これを理解できる知恵があれば、自分を信じられるようになる。もちろん、承認欲求は消し去ってしまった方がいい。