ドリー・クラークの『The Long Game(邦訳:ロングゲーム 今、自分にとっていちばん意味のあることをするために)』を読んだ。
本書では「人生はロングゲームである」とし、時間をかけて物事に取り組む重要性と長期戦略にについて語られている。書籍の内容は著者の体験談をベースにしていて、統計学に基づくデータが参照されているわけではない。のだが、ロングゲームを実証するのは数十年以上の実験が必要だからしょうがない部分がある。だから、データとか関係なしに、自分の可能性を長期的に信じられるかがロングゲームの肝だ。
僕自身としては、既に「時間をかけることの重要性」を理解しているつもりで、拙著『若者』でも”1万時間の法則”を引用するなどしている。3年や5年程度の中期戦略をイメージしている人は多いが、7年以上のロングスパンで物事を考えられる人は滅多にいない。今は2023年なので、少なくとも2030年を常にイメージする必要があるのだ。
ちなみに僕が本書を読んでいて学んだのは主に2つ。1つめはネットワークづくりの有用性だ。いかんせん、僕はネットワークが足りていない。コンテンツを創るのはそれなりに得意だけれど、ネットワークがまだまだ。これについては、取材やインタビューを実施することで改善していこうと思う。
もう1つは、誘いに対するチェックリストを作っておくことだ。ロングゲームで最も重要なのは”時間”であり、自分の時間を守るためにも、イエスマン(Yes man)ではなくノーマン(No man)にならなくてはいけない。だから、あらかじめ誘いに対するチェックリストを設けておく。これであれば、スムーズに意思決定ができる。