『あなたの会社が90日で儲かる!』神田昌典

神田昌典の『あなたの会社が90日で儲かる!』を読んでみた。

いかにも怪しいタイトルだが、本書は抜群に面白い。

この世には「悪徳商法」と呼ばれるものがあるが、彼らは悪徳商品を取り扱っているがゆえに、売り方について徹底的に考える。だからクソみたいな商品でも売れる。

一方で真面目な経営者は「商品が良ければ売れる」と勘違いし、売り方にはこだわらない。だから、売れない。

本書が解説している「感情マーケティング」は、「人は理屈ではなく感情でモノを買う」という切り口で、実践的なメソッドが書かれている。これは僕が最近読んでいる『ファスト&スロー』のシステム1の働きに近いものがある。人はモノを買ってから、あとになって理由を考えるのだ。

そして、見込み客を獲得することの重要性を強調している。マーケティングにおいて重要なのは見込み客→成約→リピートの順番なのだが、多くの企業は「見込み客」をスキップし、いきなり成約を目指すことを考えてしまう。だから上手くいかない。

そうではなく、まずは見込み客をしっかり集める。そした見込み客の方から、自社の商品に興味を持ってもらうことが重要になる。

だから広告も「成約」ではなく、まずは見込み客を集めることを考えるべきだ。

そして本書では、「快楽を得ること」よりも「苦痛から逃れること」の方が欲求として大きいと述べている。例えば、「優雅な暮らしを手に入れる」よりも「貧乏生活から脱出する」の方が、感情が動きやすい。人はいつだって「現在」に悩んでいるから。

最近はマーケティングの本ばかり読んでいる。これは当然、自分の仕事にも活きるのだが、それよりも社会や人間に対する理解度が深まることに、僕は刺激を受けているように思う。今後もマーケティング書籍を読み漁ろうと思う。