旧暦二〇二三年六月十五日(2023-0801)

今日は、満月の夜を迎える日。Moon Reportの日である。

前回までは1ヶ月ごとにレポートを書こうと思っていたが、それだと僕が月初のことを全く覚えていないので、2週間ごと、つまり満月と新月の日にレポートを書くことにした。

前回、レポートを更新したのは7月27日とのことなので、わずか1週間しか経っていない。「これじゃ何も書けないではないか!」ということになりそうだが、あいにく、書くことは色々ある。

まずは僕の生活を振り返ってみよう。普段、僕の月末は仕事に追われる月末進行で忙殺されるのだが、今月は全国教職員卓球大会に出場することになっていたので、関西から帰京してからすぐに練習に着手。大学の練習に参加させていただき、同時にライターの仕事もこなしていった。大会当日も変わらず。試合をこなしながら、合間に仕事を進める生活を送っていた。

肝心の大会だが、特に何も結果を残せなかった。というか、大学の後輩と当たった。それも、シングルスダブルスどっちも。

そういえば、僕の現役卓球人生が終わりを告げることになった全日本予選でも、シングルスダブルスどちらも大学のコーチと対戦して引退したような……。

それにしても、僕はなんだかんだで卓球から離れることができない。多分、僕が帰属意識を抱いている社会システムは、卓球で得た人脈なのだろう。

体育会系の人間は、典型的な日本人だと僕は考える。個人よりも和を重んじる価値観。自分の意思よりも空気を重要視する価値観。定められたルートに乗り続ける価値観。

僕は学生時代、1つのスポーツに打ち込むことは凄いことだと思っていた。僕は中学入学で卓球を始めたが、中には幼稚園児の頃から卓球を続けている人もいた。そして卓球の結果次第で学校が決まっていく。そういう人たちを見て、僕は素直にすごいと思っていた。卓球で人生が決まっていくのだから。

だが、今考えてみると、そこまで華やかじゃない気がしている。全てが、既定路線だからだ。小学生の頃から卓球を始める人の大半は、中学生までクラブチームで練習を続け、高校になったら強豪校にスポーツ推薦で入学する。その後、大半はスポーツ推薦で大学に入学し、その後は社会人になっていく。

はたしてこれが、既定路線以外の何だと言うのだろうか。卓球に限らず、本気でスポーツに取り組んでいる人の大半は「体育会系のキャリア」という一本道を歩んでいるに過ぎないのではないだろうか。これははたして、挑戦的な人生なのだろうか。おそらく、最も安定志向の一本道なのではないだろうか。

実際、体育会系の人材の大半は、安定志向である。それも、上司に対して従順で、それなりにタフな人材。しかも負けず嫌いだから、与えられた環境の中で精一杯努力する。企業にとって都合のいい人材。

僕が帰属意識を抱いている卓球社会は、そんな”企業にとって都合のいい人材”だらけなのである。人生が周囲の人のレベルで決まるのが本当なのだとしたら、僕は今、非常にマズイ状況にあるのではないかと思う。

別に、個人よりも和を重んじ、合理性よりも空気を重んじる日本人を完全否定するわけではない。そういうわけではないのだが、少なくとも、僕が描こうとしているストーリーにとって、”日本人”や”体育会系”が障壁になっているのは、間違いないように思える。

だから僕は、SNSをキッパリ辞めた。そして今月中に、LINEをデバイスから完全に消そうと思う。既にiPhoneからは消去しているが、今度はMacBookからも消す。そうすると、僕と連絡できる手段はいよいよ2つに絞られてくる。僕の電話番号やメールを通して連絡するか、このホームページを見つけるかだ。

でもこのホームページは、今のところ「梅宮照之」ではヒットしないようになっている。「Teruyuki Umemiya」でなければならない。

一方、もしこのホームページを見つけて、僕が書いた記事を読んでくれて、そして実際に僕に会おうとしてくれる人に対しては、真摯に対応しようと思う。

僕は以前「梅宮照之」の名義でnoteを運営していた。本当に毎日記事を書いていた。それで、ごく一部の人に「noteを更新していること」を伝えていた。実際、何人かは本当に僕の記事を読んでくれていたみたいだった。でもふと、noteの回遊性がノイズに感じるようになり、noteを削除してしまった。

すると、何人かの友人から連絡が来た。「なんでnote消したの?」と聞くものだから、僕は「気分」と答えた。まあ、あながち間違っていない。

ただ僕が驚いたのは、高校の後輩、それも高校時代に僕と被っていない3つ下の後輩が僕の記事を読んでいたことだった。それを、僕は間接的に聞いた。僕はその後輩に対してnoteをやっていることを知らせていないので、多分、Googleかなんかで検索してヒットさせたのだと思う。そういう人を、僕は大事にしていきたい。

さて、僕はこのホームページをどう運営していくのだろうか。少なくとも、SNSとは絶対に連携させないだろう。もう、SNSはオワコンだと思う。SNSは副作用のない麻薬みたいなもので、そんな副作用のない麻薬を摂取し続けることが、はたして正解なのだろうか。それは人によって答えが異なると思うが、少なくとも僕は、副作用のない麻薬を摂取しないことに決めた。

それに、このホームページを、SNSが解き放つ麻薬の一部にしたくない。teruyukiumemiya.comにアクセスするには、それなりの手間が必要だろう。いや、決して大した手間ではないのだが、SNSよりは遥かに手間がかかる。その手間を人々は、億劫に感じているのだ。手間をかけさせないでインスタントな情報や娯楽を提供しても、何にもならない。それなりの手間をかけさせた方が、その人を変えることができるのではないだろうか。もちろん、良い方向に。

だから僕は、誠に勝手ながら、人に手間をかけさせるのだ。