旧暦二〇二三年十二月一五日(2023-1227)

何も進んでいない気がする

何も進んでいない気がする。というのがこの2週間の正直な感想だ。

一応、この2週間はそれなりに充実していた。充実していたけれども、プロジェクトがほとんど進まなかった。

まずこの2週間は、人と会う時間が多かった。それと、目先の利益に使う時間が多かった。この2つのタイミングが被ってしまうと、何も進められなくなってしまうのだと思う。

もしかしたら、何も進んでいないようで、少しずつ進んでいるのかもしれない。でも、やはり体感だけでも進んでほしいもので、これがずっと続いてしまうと、何事も長続きしなくなる。

もし僕が、知り合いが誰もいなく、かつインターネットに接続できない国に移住したらどうなるのだろう、と考えることがある。多少不安になるかもしれないけど、それよりも開放感が勝るのではないかと思う。

スマートホームの衝撃

今週のライフスタイルの変化といえば、スマートホームが挙げられる。以前より、朝4時に起きられる体制を構築中で、今回、初めてのスマートホーム製品であるSwitchbotのシーリングライトを購入した。そして実際に使ってみたら、これが中々すごい。当たり前なのかもしれないけど、朝4時に目覚めるように照明がどんどん強くなるので、アラームを使わなくても起きることができる。

それで、Switchbotの他製品も見てみたところ、温度・湿度計と連動した加湿器などが、安価に導入できることがわかった。

僕が興味があるのが、エアコンディショニングである。おそらくほとんどの人は、エアコンや加湿器を感覚的に利用していたはずだ。「ちょっと寒いから暖房つけようかな」という感じである。でも、温度を上げ過ぎると、今度はちょっと暑くなるから、少し温度を下げる。こんな感じに、感覚的に利用するのがほとんどだったはずだ。

一方で、スマートホーム製品を利用すれば、極めて明確な数字でのエアコンディショニングが可能になる。例えば冬だったら、適温20度・湿度60%に設定しておけば、スマートホームに連動したエアコンと加湿器が、完全自動でエアコンディショニングしてくれる。それでもちょっと寒かったりしたら、スマートホームに連動したスマートスピーカーに「ちょっと暑くして」と話しかければいい。

それに加湿器に関しては、つけっぱなしにしてしまうと、電気代をかなり持ってかれるのが難点だった。でも、スマートホームであれば、この問題の解決が容易だ。

とりあえず僕が導入したいのは、加湿器、スマートホームのハブ端末、自動で色が変わるLED照明、屋内カメラ、スマートカーテンである。また、僕が一人暮らしするのであれば、スマートロックも積極的に導入したい。

スマートホーム化を進めて、スマートなライフスタイルを構築したいと思う。

個人がリテールメディアになる日

2020年代は、リテールメディアがトレンドになると考えられている。リテールメディアとは、小売業が運営するメディアのことだ。

SNSの成熟やプライバシー保護法の強化により、現在、ネット広告の成長率は鈍化している。一方で、リテールメディアはまだ発展途上で、これからの成長が期待されている。実際、GoogleやFacebookなどの広告収入が芳しくない状況の中、代表的な小売業であるAmazonとウォルマートだけが、広告収入を増やした経緯がある。リテールメディアのいいところは、そもそもリテールメディアを覗きに来る人は、既に購買意欲を抱いている点。それと、購入履歴などのアクションを取得可能なため、3rd Party Cookieを利用しなくても高いパフォーマンスを発揮できる点が挙げられる。

リテールメディアの主力は、やはりAmazonとリテールメディア。日本国内だと、イオンなどの大手ショッピングスーパーや家電量販店、コンビニなどがリテールメディアに力を入れている最中である。最近、ファミリーマートがレジ上にディスプレイを設置して広告を流しているのも、れっきとしたリテールメディアである。これが、現在進んでいる「自らがリテールメディアになる時代」だ。

そしてこれからは、個人がリテールメディアになるのではないかと僕は考えている。そしてこれは、個人がリテールメディアを始めるのではなく、個人がリテールメディアを運営するということだ。

実は、個人がリテールメディアになって、そのあとに従業員数を100人以上に増やして、上場してしまった企業が存在する。それが「ほぼ日」だ。ほぼ日は、コピーライター糸井重里が創業した個人メディアで、今となっては日本を代表する「個人発」リテールメディアになっている。

だがしかし、これはかなり規模が大きいリテールメディアだ。リテールメディアを運営する人の中には、可能な限り顧客の質を高めたい人がかなり存在すると思われる。そこで、従業員数を100人以上に増やすのではなく、そして誰一人雇用することなく、個人でリテールメディアを運営するニーズが大きくなるのではないかと思う。そして現在、個人ECサービスが安価に取り扱え、メイカーズムーブメントが成熟期を迎えたことで、個人がリテールメディアを運営することが可能になっている。

今のところ、日本国内で注目されているのは、小売業のリテールメディア化と、広告出稿先としてのリテールメディアであって「個人がリテールメディアになる」という部分に注目している人は、ほぼ皆無に等しい。

というか「個人がリテールメディアになる」ということが、一体どういうことなのかを理解している人も少ない。仮に理解していても、それをSNSに投稿する人が少ないのが現状だ。なぜならSNSのインフルエンスを用いたビジネスと、限られた人だけを顧客にするリテールメディアは、全く逆の世界に位置しているからである。

ということで、2023年初めまでに「個人×リテールメディア」のKindleを出版してみようかと思う。多分、タイミングとしても悪くないはずだ。